うみのしずく

マリンアクアリウムという、海から飛び出た小さな世界を日々愛でています。

  • 今年行った4つの水族館を勝手にランキング

    更新が大幅に滞っていましたが、久しぶりの投稿は、今年行った4つの水族館の個人的なランキングです。

    1位. 葛西臨海水族園 (初訪問)

    人生の半分を都内で暮らしていながら、今回初めての訪問でした。
    もっと早くから行っておけばよかった。

    私は水族館にあまりショーを求めず、展示の方を重要視しています。※ショーも観たら観たで感動するのですが。
    そんな私が今回1位に選んだ葛西臨海水族園にもショーはありません。そもそも、イルカやアシカなどの海獣がいません。

    葛西臨海水族園のとくに「グッドなポイント」と「ちょっと残念なポイント」をいくつか挙げてみます。

    とくにグッドなポイント

    世界的建築家である故・谷口吉生氏が手がけた施設そのものが素晴らしい。目に入る空間が気持ち良い。
    東京湾を臨む開放的なガラスドームのエントランス、サメ水槽など様々な角度から見られる立体的な構造、素敵な建築物はいつの時代も新しさを感じさせてくれます。

    マグロの展示や国内最多飼育のフンボルトペンギンなどが見どころとしてよく取り上げられますが、個人的には「東京の海」のコーナーが好きです。
    自然光も多く取り入れた明るい展示で、小笠原の水槽にはユウゼンやレンテンヤッコもいます。

    このエリアのキャットウォークに登れば、全ての水槽のバックヤードを手軽に見られ、給餌やメンテナンスをしているスタッフの方と会話することも可能です。※仕事の邪魔をしてはいけないので、ほどほどに。

    象徴的なガラスドームがエントランス。
    サメ水槽まわりも幻想的な空間。
    エントランスのエスカレータを降りてすぐのサンゴ水槽。小さいながら全て本物のサンゴが飼育されています。
    国内最多頭数のフンボルトペンギンたちは、屋外にて飼育されています。フンボルトペンギンはレッドリストに登録されている種類。
    東京の海の水槽。レンテンヤッコや、ペアのユウゼンもいます。
    東京の海にある「キャットウォーク」からは水族館のバックヤードが手軽に見れます。自然光が入り明るいバックヤードです。

    ちょっと残念なポイント

    古めかしい水槽は奥の壁の色がビビッドな青や水色の水槽が大く、海のような広がりを感じられません。
    奥の壁との境界を如何にうまくぼかせているか・・・は、一つのポイントだと思っています。

    また、大きなマグロたちが窮屈そうにしています。
    ドーナツ型の水槽でありながら、その一部のスペースを共用するサメ水槽とは網で区切られており、マグロたちは水槽をぐるぐる泳ぎ回ることができず、頻繁に泳ぐ向きを変えて、右へ左へ行ったり来たりしています。

    ちなみに、開園30年以上が経ち、老朽化対策や時代のニーズに対応するためリニューアルが進められています本園ですが、すぐ隣の敷地にて建設工事が進められているため、ギリギリまで現在の建物で営業を続けるようです。

    大きなマグロたち。ドーナツ型の水槽でありながら、ぐるぐる回れないため、左右をいったりきたり泳いでいます。
    紅海を代表する鮮やかな魚たち。そして、クロマキー撮影のセットみたいな鮮やかな水色の壁。

    2位. 鴨川シーワールド (通算4回ほど訪問)

    8月に訪れた「鴨シー」は荒天でした。しかしながらお盆休みのため観光客でごった返し。

    シャチのショーは、一つ前の回が終わるや否や1時間半後の次の回に向けて一瞬で席がなくなります。
    これまで何度も観ているので、そこまでしてシャチのショーは観なくても良いんじゃないか?と諦めかけていたのですが、待ち時間を我慢した末に観てみると、やはり凄いもんだなと。

    鴨シーの中でも特に好きなトロピカルアイランドと、バックヤードツアー「水族館まるごとウォッチング」については以前記事(こちら)を投稿したので、ぜひそちらも見てみてください。

    トロピカルアイランドの広い水槽で泳ぐトゲチョウ。

    3位. すみだ水族館 (通算4回ほど訪問)

    すみだ水族館といえばマゼランペンギン。

    小さいながらも空間の使い方が上手く、人懐こく生き生きとしたペンギンたちを楽しめます。

    館内で生まれたペンギンの雛には生まれて間もなく名前がつけられるので、最初のうちはSNS越しでありながらも、愛着をもってペンギンの成長を見守ることができます。すみだ水族館の魅力の1つです。

    私の推しペンギン「つづみ」にやっと会えたときは、推しの芸能人に会うのと同じような嬉しさがありました(私には推しの芸能人がいないので勝手なイメージですが)。

    ところで、初めて訪れたときからずっといたユウゼンが見当たりません。とうとうお亡くなりになってしまったのかな・・・。
    前回訪れたときの写真と比べると、大きなナポレオンフィッシュもいなくなり、チンアナゴたちも数が減り、サンゴ礁水槽の展示が寂しくなったという印象は否めませんでした。

    3位にしていますが、ペンギン見るためだけに年パス買っても良いかな・・・と思えたり。
    私にとっては可愛いマゼランペンギンたちを見るための水族館という位置付けになりそうです。

    2025年4月生まれの「つづみ(左)」と「あられ」。
    おねむな「つづみ」。かわいい。
    アオウミガメのこども。

    4位. 新江ノ島水族館 (通算10回以上訪問)

    以前は年パスももっていて年に数回は訪れていた「えのすい」。

    本物のサンゴが増えてきたなど、地味なアップデートは感じるものの、個人的にマンネリがあっての4位です。

    しかしながら、立地も良く、湘南エリアの散策時にふらっと寄りたい水族館です。

    来年も、これまで行ったことのない水族館に足を運びたいところです。


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    しょもた

  • 新入り3種とその経過

    アケボノハゼ、スターリードラゴネット、フタイロカエルウオの3匹を我が家の小さな海に招き入れて3週間が経ちました。

    その中でも一番心配だったのはスターリードラゴネット。
    ショップで娘が気に入ってしまい飼育することになったのですが、餌付けに失敗して餓死するリスクが高い種と認識していたので、これまで敬遠していました。
    うちに来た子(♂)は初日から冷凍ブラインシュリンプは食べてくれていたものの、人工餌への反応が無かったので痩せていかないか心配でした。

    約7cmのスターリードラゴネットの成熟したオス。この写真だと分かりませんが、あくびをするとオス特有の立派な背鰭がお目見えします。

    そんな彼も3週間立った今は人工餌を食べていることを確認でき、痩せる様子もなく、ひとまず安心しています。

    ショップでも入荷後1ヶ月ほど売れずに残っていたようで、適応能力が高い個体だったのでしょう。
    うちに来てからは、冷凍ブラインシュリンプと人工餌(メガバイトレッド)を混ぜてスポイドで与えていたのが功を奏したのかもしれません。

    とはいえまだ3週間。年単位の長期飼育を目指したいところです。

    なお、残りの2匹、体の小さなアケボノハゼとフタイロカエルウオは先住の大きめデバスズメ3匹衆にちょっかいをかけられるも、持ち前のタフさで生き抜いています。

    4cmほどのアケボノハゼ。先住の魚たちのサイズからもう少し大きめの個体が良かったのですが、タフに生き抜いています。
    こちらも4cmほどのサイズ、小さめのフタイロカエルウオ。入海後2〜3日は行方不明になっていましたが今はかなり前のめりの位置に鎮座しています。

    より活気が増し、見ている側として楽しさが増した我が家の小さな海なのでした。


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    しょもた

  • 鴨川シーワールドのトロピカルアイランド

    家族4人で久しぶりの鴨川シーワールド(通称「鴨シー」)へ。

    シャチで有名な鴨シーですが、ここには私が好きな展示があります。
    それは「トロピカルアイランド」。

    館内に入ると南国の浜辺のようになっています。

    浜辺のような展示。ヤシをはじめとする本物の南国の植物が植えられています。

    そこからだと水中の魚たちは見えないものの、順路を辿ると海(水槽)の断面が見れるようになっていて、たくさんの南国の魚たちやウミガメが姿を現します。

    横から見たところ。トビウオもいます。残念ながらここのサンゴは全て作り物です。

    他にも、上からクマノミやイソギンチャク、シャコガイ等を上から眺めるタイドプール水槽や、
    観客の足元よりもさらに下に続く深さのある水槽など、
    見やすさより、自然に近い、心地の良い見づらさのある展示が好印象です。

    タイドプール水槽。水流皆無。こんな水流のない状態でもイソギンチャクやシャコガイが飼育できるもんなんですね。

    なお、少しではありますが、本物のサンゴも展示されています。
    マリンアクアリストの自宅水槽をちょっと大きくしたような程度ではありますが、綺麗です。(カーリーも多いです)

    アクアリウムショップでお馴染みの魚やサンゴたちですが、綺麗です。
    いい感じにカメラに収まるキイロサンゴハゼ

    そんなトロピカルアイランドですが、有料のツアー「水族館まるごとウォッチング」(事前予約制)に参加すると、その裏側を見ることもできます。

    水族館のバックヤード、搬入後や治療中の魚をトリートメントするエリアの扉を開けると、普段は見られない、飼育員のアングルでトロピカルアイランドを拝めます。

    バックヤードから見たトロピカルアイランド

    個人的にイチオシのエリアなので、その裏側を見れたのは非常に有難い経験でした。

    名古屋港水族館のアース(鴨シー出身)が今月亡くなり、国内にオスのシャチはいなくなってしまいました。
    ワシントン条約の制限もあって、あと数十年もしないうちに国内の水族館でシャチが見れなくなるのかもしれません。

    シャチが目玉の鴨シーにとって良くない流れだと思いますが、
    トロピカルアイランドをはじめとする素晴らしい展示もあるので、今後も長く人々を楽しませてもらいたいものです。


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    しょもた